■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(12)パティ-(4)

大豆まるごとテンペ

電光石火のごとく突然に現れた、不思議カオス系バーガー「南の島の大王」、おかげさまで絶好調です。

アジアが誇る発酵ヴィーガンタンパク源、テンペをいかにおいしくバーガーにするかという問いから、私が導き出した答えは、まだ地球上の誰も考えたことがないであろう、奇異な組み合わせでした。

この、前代未聞の問題作に使用しているテンペは、やはり弊社のオリジナル自然食品プレマシャンティ®の自慢の品です。

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テンペはそもそもインドネシア発祥の、大豆などをテンペ菌で発酵させた醗酵食品です。発酵に使用されるのはテンペ菌といい、納豆菌とはまた一味違ったおいしさがあります。大豆をまるごと使って発酵させたテンペはクセがなく、誰にでも食べやすい味に仕上がりました。

欧米のヴィーガン・ベジタリアンは肉の代用品としてテンペを食べますが、市場にあるくさいものとは違い、プレマシャンティ®のテンペにはほとんど匂いはありません。

ということで、このふっくら仕上げたテンペに、同じく南国由来の滋養素材デーツ、クリスピーな感じがたまらないバナナチップ(!!)ほか、秘密のアイディアと素材が満載のこのバーガー、完全にヴィーガン・ベジタリアン適合素材だけで仕上げており、和の発酵食材も多数加えています。

当初、このアイディアを社内チャットに書いたときには、長い沈黙(既読無視)状態が続きました(笑)

読み手は「これ、マジですか?」「何かの間違いでは?」と思うのも当然です。まさか社長の指示に「こんな訳のわからないもの、お客様に出せるはずがありません!」とは言えないでしょう。

 

業を煮やして厨房に素材を集め、バンズと重ねていくこと数回。

最初の一口を食べた料理長の一言は

『私、この味、どのバーガーより好きです♪』

でした。ということで、めでたくローンチすることが決まりました。

 

これはまだ誰も知らないことですが、このバーガーの最初の名前は「意識高すぎ君」だったのです。しかし、この味に同じく惚れてしまった私は、車に乗り込むとスマホでYouTubeをブラウズ。「カメハメハ大王」と検索して、車中何十回もこの名曲に浸りました。脳内は完全にカメハメハの世界を夢想し、在りし日の南の島の大王に思いを馳せたのです。

・・・ということで、このバーガーの名前は「南の島の大王しかない!」という情熱が迸り、こうなってしまいました。

 

肉を食べる食べないの選択など、このバーガーにおいては愚問です。

「なんだ、このあふれ出すうまさと味のハーモニーは!!」と、驚きに来ていただきたい京都北山発祥の問題作です。

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(11)パティ-(3)

・100%オールビーフパティ

豚肉や鶏肉は一切加えず、牛肉(カナダ産、オーストラリア産)をベースにタマネギと黒こしょうのうまみと香りを加えたジューシーでスパイシーな仕上がりにしました。南部鉄器の極厚フライパンとガス火でオーダーをいただいてから丁寧に焼き上げ、この火加減が命となる焼き、ベイク感引き出しの手間を惜しみません。

 

実は、パティがピュアであることだけがノンベジタリアン向けオルタナティブ・バーガーのおいしさの秘密ではありません。

ほんとうに大切なことは、このビーフパティ以外の全ての素材がヴィーガン・ベジタリアン適合素材であり、一切の化学調味料、及び酵母エキスを含んでいないことが「ヴィーガンやベジタリアン向けカフェかと思って入ったら、肉のバーガーも異常においしかった」と言わしめる秘密でもあります。

 

考えてもみてください。

バーガーに肉のうまみを求めている人にとって、どこでも普通に使われる化学調味料などの合成・バイオうまみ剤や卵黄・卵白などの味は必要なものでしょうか?

うまみは乱雑に混ぜれば混ぜるほど、おいしくなると言うのは単なる思い込みでしかありません。

 

ジェラートで例えるとすれば、ミルクや生クリームに繊細な和素材、たとえばほうじ茶、白味噌、湯葉、小豆などを混ぜてしまえば、私に言わせれば台無しです。なので、市販されているミルク入りの和素材ジェラートの大半にはたとえそれが有名ブランドや老舗、手作りの品であったとしても香料や合成フレーバーが混入され、乳脂肪や乳たんぱくによってカバーされて低減してしまう和素材特有の香りや味を強力添加するのです。乳素材を一切使わなければ、そんな毒になるものを入れる必要すらないのに、やはり強力な人造の何かを加えなければならない事情はここにあります。

パティ以外の味が立ってしまう卵やトランス脂肪酸入りのパン、卵や化学調味料・香料・乳化剤入りのマヨネーズやドレッシング、マスタードなどを使えば、当然パティ風味づけには強力な何かを使わなければバランスが取れず、それによって大量の食品添加物が使われるという悪循環を招くのです。

パティのうまみを最大に引き立てるためには、他の素材は極めてピュアであり、クリアであるべきで、肉と同じく強力な脳天を突きつけるようなうまみを醸す動物性、または人工素材を同じレシピの中に使うべきではありません。

白い紙に、黒い文字を書く。

引き算を極め、うまみのフォーカスを明確にする。

 

これがヴィーガン、ベジタリアン・和・発酵素材の最大活用から先にレシピを組み上げるオルタナティブ・ジャンクの、日本人の多数派であるノンベジタリアンのための味の織り出し方なのです。

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(10)パティ-(2)

・豆と野菜のハンバーグ風パティ

プレマ株式会社オリジナル自然食品ブランド プレマシャンティ®の逸品。

プレマルシェ・ピッツェリア&オルタナティブ・ジャンク™のためだけに開発された、完全オリジナルのパティ。
プレマ株式会社オリジナル自然食品ブランド プレマシャンティ®のスピンアウトです。

当然ながら動物性不使用、乳製品・卵不使用。まさにお肉らしいボリュームのある食感が、お豆と野菜だけでできていても、満足感たっぷりです。大豆と野菜をあわせハンバーグ風に仕上げました。

大豆でつくったミンチにしいたけや人参などの野菜を練り込み、ひとつひとつフライパンで焼き上げました。玉ねぎやニンニクなどの香りの強い野菜は使用していません。

このパティは、オルタナティブ・バーガーの「インディアン・サドゥ」と「ゴールデン・ジム」に採用。

インディアン・サドゥは、特製のトマト感あふれるインディアン・フレーバーソースと、ゴールデン・ジムは特製のヴィーガン焼き肉のタレ(変な名前ですが、真面目なもの作りでレシピです。肉を食べる、食べない人が一緒に食卓を囲める魔法の品です)とヴィーガン・キムチと一緒にお召し上がりいただくことで、まさにハンバーグの味と食感が味わえます。

しっかりとしたボリュームがあるので、男女問わず人気のアイテムとなりました。美容と健康のために動物性素材をやめている方にも、当店のヴィーガンバーガー類は

「とても、これでヴィーガンとは思えない」

と驚きの声が上がっています。

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(9)パティ-(1)

・穀物と野菜の白身魚風フライ

プレマ株式会社オリジナル自然食品ブランド プレマシャンティ®の逸品。

動物性不使用、乳製品・卵不使用。炊いたひえと甘みの強い玉ねぎをあわせ、海苔にのせてパン粉をまぶして白身魚のフライ風に仕上げました。

ザルの目を抜けてしまうような小粒の雑穀「ひえ」を直火で炊き、すりおろした山芋と玉ねぎを入れて混ぜ合わせ、海苔とあわせます。

このパティは、オルタナティブ・バーガーの「ハリウッド・セレブ」に採用。コールスローサラダと一緒にお召し上がりいただくことで、まさに白身魚の味と食感が味わえます。全体に小ぶりな仕上がりで、女性にはヘルシーなレシピも相まって非常に人気のバーガーとなっています。

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(8)機能性油

当店で使用する油のすべては、食品や体内の酸化を抑制し心身を若く保つことの出来る国内産米油、イタリア産の低温圧搾オリーブ油、本締め玉絞りのゴマ油だけです。ヘキサン処理した油や、トランス脂肪酸を含む安価で有害な油は一切使用しません。

外食やファーストフードで大きな問題になるのが、塩、砂糖の質の悪さ、化学調味料と同時に、油の質です。トランス脂肪酸(狂った油)は、アメリカではいち早く販売も使用も禁止となった人の健康に明確に被害をもたらす食材ですが、日本では規制がありません。アメリカで毒を売れば訴訟リスクがあるので外食各社も問題視されてからの行動は早かったのですが、日本では消費者がおいしいといって受け入れているため、基本的には大量のトランス脂肪酸を摂取しています。日本人の死因で「がん」が以上に多いのも頷けます。

マーガリンやショートニング、植物性油脂に大量に含まれるトランス脂肪酸の問題をあげればきりがありませんが、逆に機能性がある安全でサステイナブルな油に置き換えることができれば、外食やファーストフードの有害性を、むしろ健康に寄与する形にできるというのが私の考えです。

私が総合的に出した結論は最初に書いた通りで、当店で使う油は安全かつ機能性があり、とてもおいしい3種類に限定しています。特にコアとなるのが国産100%の米油です。当店ではこの油を揚げ油をはじめ、あらゆるレシピに利用しています。非常に高い油ですので、普通外食産業で使うような代物ではありませんが、原価よりもお客様の健康と持続可能性を意図する当店では絶対に必要な選択でした。

米油の機能性は多種多様にありますが、

■ オレイン酸リッチ

体内の悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を増やすとともに、抗酸化性を発揮します。米油の主成分はオレイン酸であり、非常に有益です。

■ 低リノール酸

リノール酸は必須脂肪酸の一つで、絶対に私たちの体には必要な成分ですが、取り過ぎると生活習慣病の原因となります。米油のリノール酸比率は低く、神経毒を発生しないために揚げ油の要素として非常に重要です。

■ ビタミンEリッチ

米油には非常に豊富なビタミンEが含まれていますので、抗酸化性が高くなっています。また、ビタミンEより強いコレステロール低下作用を持つトコトリエノールが含まれるため、さらに血液の状態をよくしてくれます。

■ 米油だけの特有機能成分 ガンマオリザノール

これが米油を使う最大の理由です。米油にしか含まれていないガンマオリザノールは、ダイエットや中毒症からの回復に寄与します。美容にも非常に優れた高価を発揮し、お肌を白くし、正常な皮脂腺の働きを助けてくれます。

以下のニュース記事をお読みください。
https://www.sankei.com/life/news/170801/lif1708010007-n1.html

 

ただし、安い米油にはヘキサン処理(薬品による油脂分離)をしているものが多く、むしろ有害になります。当店の米油はヘキサン処理を一切していない、非常に高級で安全、効果的な米油を使用しています。

 

 

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(6)ヴィーガン・キムチ

ご存じ、乳酸菌発酵の漬物の代表格キムチ。

基本的に魚のはらわたなど動物性素材を多用してコクを出す漬物で、日本市場にはやはり調味液を使用して乳酸発酵させていないフェイクキムチがおだやかな味などという触れ込みで大量に流通し、人気となっています。

調味液漬けのキムチは、乳酸発酵していませんので、古くなったら腐るだけで、酸味が増してチゲに入れる、などの本来の使い方は一切出来ませんし、多様な乳酸菌を体内に入れて、腸内環境を改善する効果も一切期待できません。単なるキムチ味の薬漬け、ということになります。

韓国の方に美肌、もち肌が多いのはこの乳酸発酵した本物のキムチの効果だと気づき、韓国のキムチを専門に研究している大学の諸先生方をあちこち訪問したのはもう15年ほど前のことです。当時はまだキムチが好きじゃないという日本人も多く、キムチ乳酸菌由来のサプリメントを作れば日本市場で喜ばれるのではないかと仮説を立て、先生方を探し出して訪問したのですが、結論を言えば「キムチはおいしいので、乳酸菌だけのサプリを作らなくても、そのまま食べればその効果が得られる」という、当たり前の話になってしまいました。

私が訪問した8年後くらいに、ついにキムチ乳酸菌のサプリメントが韓国で発売されたようですが、届いたサンプルはまさにキムチの臭いそのもので、これではそれが苦手な日本人には受け入れられないと、採用はしませんでした。ただ、それだけキムチ乳酸菌には多大な食効果があるということははっきりしているのです。薬液漬け、乳酸菌なしのキムチをお金を出して食べる理由がいったいどこにあるのか、と私は思ってしまいますが、まあ、市場では大人気なのです。

当店のキムチは動物性素材を一切使わずフルーツなどでうまみを引き出し、しっかり乳酸発酵しています。(たくあんと違い水分量が多いため、日によって味に変化があります。)

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■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(5)本漬けたくあん

日本は古来、植物性発酵食品の国。

単に調味液に漬けただけの「たくあんもどき」が市場の大半が侵されている中、貴重な米ぬかで、丁寧に天日干ししした国産大根を仕込み、乳酸菌で熟成発酵させた稀少で本物のたくあんを総力を挙げて調達します。当然のことですが、一般に流通しているものと違い、本物のたくあんは、無着色、無糖です。

単なる酢酸漬けやクエン酸漬けのピクルス、調味液と保存料だらけの漬物では絶対に得られない乳酸菌があなたの腸内環境を整え、お肌を潤し、そして心をおだやかにします。

この、本漬けたくあんを使ったバーガーを食べますと、「パリパリ」と軽快で愉快な音がします。焼けたバンズの歯ごたえだけでは足りない、しっかりとした食感の源ともなっています。

この、植物性発酵による乳酸菌いっぱいの本漬けたくあんをバーガーに使うというアイディア、私が当初バーガーをやると決めて一番最初に「必ずやる」と決めたことでした。「日本の古来の食文化を、外来のそれと敵対させずに和の心で調和させる」という、私の大目標の肝でもあったからです。

しかし、社内の試食では非常に評判が悪く、どうしたものかと自信を喪失し、頭を抱えましたが、実際にお客様に提供するようになって、それは一変しました。バーガーをおかわりされるお客様が続出し、おいしい、おいしいという声が聞こえてくるのです。独自に開発したヴィーマヨ™(オリジナル・ヴィーガンマヨネーズ)や、オリジナルのドレッシング各種の社内試食の時も評判は最悪でしたが、開店してからは「このマヨネーズ、こんなにおいしいのに、卵入ってないんですよね?」「ドレッシング、すごくおいしいです。」「いつ、これを販売しますか?」と聞かれるくらいです。ジェラートの時もそうでしたが、社内試食で非常に評価の低かったレシピをあえて自らの感覚を信じ採用して、TripAdvisor京都デザート1位、また世界3位のタイトルをいただくことができました。逆風は、強く吹けば吹くほどチャンスなのです。

乳酸菌発酵の本漬けたくあんと動・植物性のタンパク質、糖吸収をおだやかにするしっかり発酵したリンゴ酢の相性は、味でも機能性でも抜群の相性です。この仮説は、間違っていませんでした。

 

食の欧米化の代表格のように表現されるファーストフードに、このような日本古来の超スローフードを使い、味のバランスを整える。これが、オルタナティブ・ジャンク™の一つの古くて新しい提案でもあります。

手作りたくあん

 

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(3)イタリア産オーガニックケチャップ

ボッテガバーチ社と当店のコラボレーションによる、イタリア産有機トマトをたっぷりと使用した、素朴な甘みと濃厚なこくのある特製ケチャップ。広がりのある味わいは、さわやかなヴィーマヨ™との相性抜群で、バンズやパティのうまみを引き立てます。

レシピによっては、このケチャップをベースに、さらにスパイスを加えることにより、トマトの甘さと酸味にスパイスの香りを添えて、パティやバンズ、野菜のうまみを引き出します。

■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密(1)オリジナル・バンズ

オリジナル・バンズ

国産小麦を当店専用にベイク。プレマルシェ・ジェラテリア京都三条本店向かいのブラザーベーカリーとのコラボレーション。

表面の照りは、卵黄は使わず、ミネラル豊富なデーツシロップを使用。全てが小麦のうまみをさらに引き出す当店オーナーの指定レシピです。

オーダーをいただいてから蒸気を加えつつさらに丁寧にベイクし、中はもちもちふわふわ、表面はカリッ、サクッと仕上げます。

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■ ただ、おいしいだけではないオルタナティブなバーガーの秘密

明日から、比較的短文で連載させていただきます。

もう、数千文字の原稿は書き上がっているのですが、小出しにしますね~
「読んで満足」ではなく、お店に来ていただきたいです!

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